オメガバース苦手な人にもとことんわかりやすくて読みやすい1冊だと思った作品。獣人×人間なのでやや特殊。
これ昨日読んで速攻繰り返し読み返した1冊。もともとオメガバースが苦手だったのですがこういうストーリーなら大好きです・・・。ケモミミではありません。本当に最初から最後まで獣人です。やはり人間×人間で読みたい!という人には不向きかもしれませんが、ストーリー的には気にならなくなるかと思いますヨ。
ペンデュラム/コミックス情報
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【少年Ωが発情期を迎えた時――!?】獣人を産めるのは人間のΩ(オメガ)だけ――。
親に捨てられた少年Ω・カイは、国で最も権力を持つ獣人一族・ジークフリード家の子供を産むため、当主のα(アルファ)・ルアードに育てられる。今まで周りから疎まれてきたカイは、ひとりの人間として扱ってくれるルアードに惹かれ、いつしか番(つがい)になることを夢見るように……。
しかし、獣人は多くの子孫を残すため、番を作らず複数のΩと交わることを知ってしまう。そして、発情期を迎えたΩもまた、多くの獣人と交わる運命だった――。
[voice icon="/wp-content/uploads/2016/12/bat37.png" name="藤雪" type="l"]獣人×人間 オメガバース 2つのカップル
ピュアで一途 切ない きゅんあり エロあり ツンデレ(別カプ) [/voice]
Contents:目次
■ペンデュラム―獣人オメガバース―1話~4話
■彼らのエピローグ
■あとがき
オメガバース設定について
オメガバース作品ですので、だいたい冒頭にオメガバースの説明がされていると思います。今回は人間×人間ではなくて獣人×人間という設定。はるか昔、人間は獣を従えて暮らしていたのだが争いが絶えず、それに失望した神が獣に【力】【知恵】【人間の身体】を与えたのだという。
そして神は獣人と人間が交われるよう、男女の性別の他に2つ目の性を与えた・・・・とあります。これがαとΩの性ですね。オメガバースにはβも出てくるのですが、とりわけαとΩのストーリーだと思ってたほうが良いと思います。
α(アルファ)
知性や能力に優れカリスマ性を持ち合わせている。(ピラミッドの上の部分のような存在だと思うとわかりやすい)そしてαはΩのフェロモンに反応する性質を持っていてそのフェロモンを嗅ぐと理性を抑えるのが難しくなる。
β(ベータ)
能力や体格ともに平均的。こちらが人工的に一番多い。Ωのフェロモンにはわずかに反応するけれど自制可能。
Ω(オメガ)
男女関係なく妊娠することができる。
人口はαよりさらに少ない。(貴重)だけれども社会的地位が低く、まともな教育を受けていないものが多い。
Ωには発情期というものがある。それは10代後半頃から訪れ3~5カ月に1度の周期で1週間訪れるという。今回の設定では獣人のΩは存在していないことになっている。
とまぁこんな感じの設定が今回のストーリーでの設定ですが、α。β、Ωの設定はどの作品もさほど変わりはないと思う。要は発情期になるとαとΩはものすごく惹かれあってしまうということですね。
番(つがい)
そして・・・一番大事なのはαとΩには【番(つがい)】なる契約みたいなものがあるということ。番になったもの同士は他の者と関係をもつことはない。これは発情期中のΩの首にαがかみつくことで消えない痕が残ってその契約となる。
今回は・・・獣人のαということで、獣人のαは繁殖能力が低いので上流階級の獣人αは【番】をもたずによりたくさんの人間Ωと交わり、より多くの子孫を残す習慣がある。
魂の番
こちらがちょっと初めての設定でした。他の作品にもあるのかもしれませんが、なんせオメガバースは苦手意識があってあまり読まないので(;´・ω・)魂の番というのは本人の意志とは関係なく、魂でつながった番のこと。特にαはこの魂の番意外には肉体的に反応しなくなるようです(n´ω`n)発情期を迎え済のΩとαのみ自覚することができるのだそう・・・・。
ただし、魂の番に出会う事は非常に稀なんだとか!!!
この作品のウィークポイント
165Pで7チケ
これはRenta!さんで読んだので。。。やはり160ページ台で7チケとなるとお高いかな?という印象をもちますね・・・。
それぞれの価格は以下の通り。
■Renta!➡7チケ
■ebookJapan➡630円(税抜き)
■ひかりTV➡680円(税込み)ですがこちらは300PT還元されます。
■BookLive!➡680円(税込み)
という感じでした。ちょっとでもお得に・・・と言う方は
ひかりTVのPT50倍が適応される9月30日までに購入すると少しお得になるかと思います。
オメガバースでもエロ少なめ
オメガバースといえば。。。発情期があるのでおそらくすんごいエロを期待して読まれる方が多いのではないでしょうか?ただ今作はエロは最後に絡みがある程度です・・・。なのでもしかしたら物足りなさを感じる方もいるかもしれません。個人的にはこの作品にはこのくらいのエロだからこそ交わったときの喜びが表現できるかな?と思っているのであまり重要視はしていませんが・・・。獣人とのガッツリエロが読みたいワ💛という人はおススメ半減というところでしょうか。。。
この作品のGoodポイント・好きなところ
すごく気に入った作品ですのでめちゃくちゃ語ると長くなりそうです(笑)ですのでちょっと短めにテンポ良く良かったとことをあげていきたいと思います(できるかな・・・)
絵柄が素敵
羽純ハナさんの絵柄がとても素敵です。獣人ってどんな感じなのかしら?獣と人?なんて思ってたけれど本当に違和感ないほどしっかり描かれていると思います。獣人とあるのでね・・・二足歩行してますヨ!服も来ています(n´ω`n)ルアードとジュダもしっかり見分けつくし、絵柄もすごくこのコミックスで引き立ってて良い点だと思います。
カイの純粋で一途な想い
何がこのコミックスで好きかって、はやりカイの一途にルアードを想う気持ちの深さでしょうか・・・・。カイはα(アルファ)家系に生まれたΩ(オメガ)故に蔑まれて生きてきたのです。そしてαの兄弟とともにΩは育てられないという理由でルアードの屋敷に連れてこられたカイ。カイには家にも居場所がなかったはずです。
そして出会った時にお互いの目を見ているカットが印象的。本来ならルアードも追い返すところですが、なぜかカイを引き取りました。これは後々種明かしがあります。ルアード自身もなぜカイを引き取ったのか自問自答していたようですが。。。
自分の居場所を与えてくれたルアードをカイは全身で慕っていくんですね。もうね表情・セリフからダダ漏れ!ってくらいかわいらしいです。カイはΩである自分はαであるルアードと番になることを信じて疑わなかったのですが、ルアードは獣人の中でも上流階級。ただでさえ獣人は繁殖能力が低いため、たくさんの人間Ωとの子供づくりを強いられます。だからルアードは誰とも番になることはないというわけですね・・・・。
カイの一途な想いを感じ取っているルアードもまた苦悩します。
発情期
ルアードにとっては苦肉の策だったのかもしれませんね。カイの発情期を遅らせるようにホランに頼んでカイに薬を飲ませるように仕組んでいました。発情期が来れば、カイは自分と番になると信じているけれど、実際は多くのαである獣人に抱かれなければいけません・・・。そういうのをルアード自身も見たくなかったのかもしれません。
もし発情期がきたら ルアードが噛んでくれるんだよね?
そんなことを言っていたカイもまたルアードとは番にはなれないという事を知ってしまいます。
そのきっかけは、ダートとジュダの関係を知ったから。ダートとジュダは仲が悪そうに見えるのにどうして番なのだろう?と疑問をもったカイ。するほホランが彼らは「魂の番」だという事を教えてくれます。
魂の番は仲が悪くても憎くても惹かれあってしまう。一生離れられない運命の相手なのだと・・・。そしてその相手とは発情期が来たらわかると言われるカイ。
ここでカイは「好き」だから番になれるわけではないと知ります。今までは疑いもしなかったルアードとの番。ですがカイにとってもルアード以外とも番になる可能性があるのだという事がわかり発情期が来るのが不安になります。それに追い打ちをかけるようにダートから真実を聞かされてしまいます。
「ルアードはこれからも他のオメガを抱く」
「カイも発情期が来れば他のアルファに抱かれる」
今までルアードに口止めされてたので誰もカイに教えてはくれなかった事・・・・。このことはカイにとってもすごく衝撃的だったと思います。
発情期が怖くなったところで・・・・発情期が来てしまうというあるあるなのですがもうここからはすごい展開で胸がぎゅぅぅぅ~ってなりました・・・。カイの気持ちがもうね・・・胸が締め付けられるようでした。発情期が来ても思うのはルアードの事。
ルアードと番えないなら 誰にも触らせない
ルアードじゃなきゃ嫌だ・ルアードじゃないとダメなんだ・・・そう思いながら必死に発情期のつらい症状に耐えるカイ。
クライマックス
ストーリーのクライマックスは見事!という感じでした。何もかもが計算されて設定されているなぁ・・・と。
まず発情期が来てしまったカイをダートがジュダのところへ連れていきます。
ジュダもαなのに大丈夫かな?と思ったけれどこれは最初の説明にあったように、魂の番になったものはそれ以外には身体的にも反応しないんです。だからジュダはカイに協力できるただひとりのα・・・。
そんなジュダがルアードのところへ行くと、ルアードはすぐにカイの匂いをかぎとります。この時もうルアードはカイの部屋の状況、ニオイから発情期が来た事を勘付いている感じです。ジュダから匂うカイのニオイにあてられているルアード・・・。
ジュダはカイはルアード以外とは番になりたくないと言っていると伝え、そのうえで「あいつの願いを聞く気がないなら他の者に迎えに行かせた方がいい」と助言します。ですがルアードはカイのところへ行きます。この時のカットが何かを決心したようなカットでとても印象的でした。
ルアードがやってきてからはもうね・・・本当に本当にうるっと来てしまいました。とにかくカイに良かったね・・・と言いたい(n´ω`n)カイの首に噛みつくルアード萌えでした・・・
本当にクライマックスはぜひコミックスで読んでもらいです。
どうして誰とも番にならないと言われていたルアードがカイの首筋に噛みついたのか・・・どうして出会った時に引き取ろうと思ったのかそれがすべてこのクライマックスでわかります。
エロがそれほどなくても大丈夫!という人はぜったい気に入ると思うし、同じように一途で純愛系に弱い方なら読んで損はないかと・・・。(あっちょっと高めですけどね)エロは少な目とは言ってもそれなりにページ数はあって私はうわ少ない~なんて思いませんでした。
ただ、修正はあって白いのでよくわからない?と思う場面もあるかな~と。
でもそれ以上に今まで多くを語らなかったルアードの口から告白・・・は最高に良かったです。とにかくこのストーリ―大好きです!!!
カイにとってもちゃんとルアードの番になって居場所ができて本当に良かった。。。
ジュダとダート
もうひとつの気になるカプです。ほんとツンデレもいいとこ!!!でもすっごく大好きですこの2人。いがみあっているようで本当は惹かれあってて・・・・。「彼らのエピローグ」というのがあるのですがこれが本当にすっごく好きです。優しいじゃない~ジュダ!!!ってなりました。
次ページの子供たちがなぜか真っ白で・・・これもすごくツボでした。ダートが抱いている子の目みたらもう噴き出してしまいました(笑)この2人はどうして「魂の番」になったのか本当に気になるのであとがきにもかかれてたように出会いから知りたいなぁ・・・ってすごく思います。いつか読みたいですね!!!
Conclusion
本当に大満足の1冊でした!獣人も気にならないしむしろ余計に萌えるし、何といってもカイの純粋に想う気持ちにキュン・・・。ジュダとダートペアのツンデレで素直じゃないところもすごく好きだし読み終わったあとはなんていうか「オメガバースも面白い!」でした。苦手な作品も多々あるのですがこんなオメガバースなら喜んで読みます💛
オメガバースに苦手意識がある方はぜひ読んでみて欲しいなぁと思います。(獣大丈夫な方限定)。
獣人ですが、人間に変化するのはよく設定であるけれどほんと珍しいし面白かったです。これも羽純さんの絵柄だからこそなのかもしれませんね。
ダリアで番外編が数ページありますので、そちらはあちらのブログに書こうと思います。書いたらこちらでもお知らせしますね♪
かなりの長文になりましたが、すごく面白かったので是非気になる人は読んでみてください♪
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