高校野球児と社会人との初々しいストーリー。はやりやまいさんのデビュー作品!
高校球児とブロガーという接点もなにもないような2人が、ある時間、ある日課をきっかけに知り合い、ゆっくりと気持ちを通わせていく様子が面白い!「あさはらたそかれ」という独特なタイトルもなんだかはやりやまいさんのセンスが光っていると思います♪
あさはらたそかれ/コミックス情報
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作品内容
夜型人間で人気ブロガーで、早朝散歩が趣味の澄山。高校野球児で、健康優良児の堂山。澄山が堂山と知り合ったのは、ひとの少ない朝の散歩のときだ。
関わるはずのなかったひとと、同じときを過ごしている。
年上なんだし、動揺したくないのに、どきどきしている。
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コミックス目次(Contents)
■あさはらたそかれ 1話~5話
■あさっぱらからたそがれて
まるまる表題作で読み応えあり。
あさはらたそかれ タイトルの由来
澄山と純一郎が朝と夜の逢瀬を繰り返していくお話でしたのでそれに絡んだものがいいなと思い、二人が【朝っぱら】から蜜月を過ごす少しいやらしい感じと、【極めて容易い】という意味で【あさはら】、黄昏/誰そ彼の【夕暮れ時、人の見分けがつきにくい時分】つまりは近くにいる人間しか見えないのかな?というニュアンスで【たそかれ】であわせて【あさからたそかれ】になりました。辞書や辞書サイトをみながらなるほどな~と日本語の言葉の豊かさに感心した記憶があります。
(b's-gardenサイトのはやりやまいさんのインタビュー抜粋)
最初、どんな意味のタイトルだろう?というのが印象的なコミックスでした。たそかれはわかるのですが、「あさはら」というのがイマイチわからなくて。由来についてインタビューでおっしゃっててなるほどな!と思いました。
日本語って奥が深いですよね。「たそがれ」ではなく「たそかれ」と使っているあたりセンスを感じます。ゴロ合わせ的には変わりないですが、やはり濁点がはいるのと入らないのとでは響きのイメージがぐんとかわってきますね。あさはらはひらがななのでわかりづらいですが、「朝腹」です。今はさほど聞かない言葉のような気がしますが・・・。
私の感じ取ったタイトルのイメージだと・・・接点のない2人ですが、朝・夜と重なる時間を実は持っていて共有しながらそれぞれの気持ちを育てていったストーリーかなぁ~と。なかなかイイタイトルではないかなと思います!古風な感じがまたたまりませんね。
登場人物・設定背景
高校球児。高校3年生。
あさはらたそかれのGood&推しポイント
ストーリーは思ったより淡々と語られているような感じがするのですが、あるある・・・そういうのわかる!と思いながら読むことができる作品。BLという枠で括らなくてもとても共感できるう部分が多いのではないでしょうか。
■ 毎朝出会うので少し気になる
■ 夢でみて気になる
■ 話せて知り合いになれてうれしい
■ 会える事がうれしい・・・
歳はちょっと離れているけれど、こうやって仲良くなったらきっと私も好意を抱いてしまうのではないかな!な~んて思います。(そんな出会いないけども!!!(笑))
いつも自分が同じ行動をしてて、その時間帯に同じように決まった行動している人がいると気になったりしますよね。自分の中での時間間隔の指標になったり!あの人が今あそこ歩いてる!やばい遅れそう・・・!とか⇦昔通勤するときにそんな感覚でした。
自分の生活の中で出現するのが当たり前の人物になってたりするのよね。
あいにく・・・好意を抱くようなこんな出会いはなかったですけどね。私がいっつも気になってたのって娘ちゃんを後ろに乗せて必死に自転車こいでるお父さんでしたから!!!娘ちゃん高校生だと思うのですがお父さんの必死さに毎日「・・・・・・」な感じでした。
でも登場人物の子たちとは違うけれどほんと「娘ちゃんなんで自分で自転車運転しないんだろう?」とか、「お父さんなんであんなに必死にあさから自転車こげるんだろう?」とかその人たちの背景とかすっごく気になったりしたので澄山の詮索したくなる気持ちわかるなぁ~と思ったりも。
そういうのってそう思った時点で気になる人物になってたりするんですよね。だから澄山が純一郎のことを気に掛けるのもすっごくわかるんです。そして次は・・・
夢でみた子は気になるというあるある
作中の中で、澄山が純一郎の夢を見てより気にし始める部分がありますよね。これってかなり共感する人多いと思います!えぇ・・・ありますヨそんな経験!!!芸能人ですけども(笑)あれ、なんなんでしょうねぇ。澄山のほうは純一郎を朝みてちょっと気にしているから見てしまったと思うのですが、現実的に全く会ったことがないし、全く好みでもなんでもない芸能人の夢をみて気になるとか不思議でしょうがないです。。。(;'∀')
澄山も夢で見たことでより純一郎のことを気にし始めるのですが、気にし始めると彼の行動時間や範囲までその意識が及ぶというのもね・・・わかる!!!
そして話せたことが嬉しくて、仲良くなれたことが嬉しくて惚気のように喜んじゃう澄山とか、かわいらしいなぁと思います。
接点のないはずの2人が実は時間帯が被っているということ
こういう設定スバラシイですね。高校球児と昼夜逆転しているブロガーは・・・全然接点なさそうですよね。それでも朝早く寝る前に散歩をする澄山と、朝練に行く純一郎と重なる時間帯がある・・・・夜も部活から帰る純一郎と、映画や活動(夜型なので)で重なることもあるのです。
イメージでは全くかけ離れている2人だけれどこうやって重なる時間があるというのを上手に作中で使っているなぁと!
そして澄山は・・・・自分が運動苦手なのでスポーツする子は自分とは遠い遠い存在だと思ってたのですよね。それがいま同じ時間を過ごしているという感覚・・・。
きっとこういうのは澄山にとってもかなり新鮮なものだったに違いないと読みながら思いました。
わずかに重なる時間を過ごすことでゆっくりゆっくりお互いを知って近づいていく2人。この作品はまるまる表題作ということもあり、この過程がしっかり描かれているのもすごくGOOD!なポイントだと思います。
友情か愛情か
一気に仲良くなっていった2人ですが・・・てっきり読みながらもう澄山は純一郎のことが好きになっていると思ってました。でも・・・純一郎から告白された澄山はそんな風に考えたことないと一度は「ごめん」と言ってしまいます。
ここもね~(m´・ω・`)m ゴメン…と断ってからそんなにモヤモヤ展開でないのはかなりありがたかったです。
というのもね。。。ここら辺はもう若さに押されるといいますか!!!こういう若さがあるからこその押し!最高でしたね。
大人って拗らせんの好きですよね
わかる・・・大人って色々と考えすぎて素直に行動できない分拗らせちゃうのよね(笑)そういうのを突っ走ることができる若さってほんとうらやましい。澄山もこの押しに自分の気持ちというか、嫌じゃないと感じる自分の気持ちを認めていく事ができたのだろうなぁ~と思ったりもします。
でもちょっとだけ・・・澄山くん・・・エロい事するときうるさい(笑)なんだか純一郎の方が落ち着いているというのがなんとも面白い構図です。
いや・・・でも年の差もあるしそういうのを突破するのってある程度勢いも必要だと思うからね、、、純一郎の押しや勢いは読んでて楽しかったですね(n´ω`n)
先っぽだけ挿れていいですか?っていって全部挿れちゃうとことか(笑)イイヨイイヨ!!!
入っちゃったんスもん
↑なにげにこれ好きです。いや・・・自分普通にグイっていれてたよね?と。
エロさは全くと言っていいほどなかったですが・・・2人の絡みはなかなか良かったなぁ~と思います。きっとこれは絵柄にもよるのかな・・・。
デビュー作ということでこれから期待すること!
ストーリーは設定もそうだけれどなかなか面白かったと思います。ただ・・・モノローグが多すぎるかな?という印象を持ちました。モノローグが多いので淡々とストーリーが進行しちゃう感じです。モノローグが多いと何がどうなの!?⇦意味不明な説明で申し訳ないです(笑)というと・・・、モノローグが多いと、作中のキャラの動きが止まってしまうんですよね。
いつも読みながら頭の中でキャラと動かして読むのですが(マニアックですいません)、セリフじゃなくモノローグが多いと本当に小説を読んでいるような感じ?になるのかな・・・。説明が多くなるのでここはもう少し漫画だからもっとキャラが生き生き動くといいなぁ~と思ったりもします。
あとは絵柄。ちょっと粗いので好き嫌いが別れるかなぁ~と思ったりもしました。純一郎は絵柄の崩れはさほどなかったような気がするのですが、澄山のほうはちょこちょこ崩れてたかなぁ~と。。。ちょっと意味不明な事を言わせていただくと(笑)
キャラの動きがカクカクしている感じなのでもっと動きが柔らかくなるともっといいかなぁ~って思います。(ほんとこんな表現で申し訳ないです(;´・ω・))まぁこれはストーリーとはほとんど関係ないのでストーリー重視の人は楽しめると思うのですが。。。
私は絵柄もわりと重要派なので、もう少し洗練されてくるととってもとっても魅力的な作家さんになると思う!
デビュー作でしかも大洋図書!(大洋図書さんで出るコミックス好きなんですよね)これから本当に期待!な作家さんだと思います。
ちょうど今日、憑かれちゃって、ごめんなさい!というのが1チケで配信されているんですよね。気になるから読んでみようかしら。
やはり・・・↑の表紙の絵柄を見て思いました・・・、首がちょっと長いのかな??これから絵柄などもきっとどんどん良くなっていくと思うのでそういう点でもかなり楽しみです。
デビュー作で超絵がお上手だなぁ!!!って思ったのはやはり今までの中では束原さきさんですね。。。本当にあの方の男の子は美しい・・・・。崩れもなくってとにかく綺麗な作画です。Qpa Vol.26 マストアイテム~知れば知るほどに…。に挿入されている「深々と密かに」がデビュー作です♪これはコミックス未収録なのでこれしか今のところ読めないですが・・・短編でうまくまとまっててとても好きな作品。なんといってもお上品♪な感じがとても私好みです。
ということで感想でした~。淡々とストーリーは進んで行きますが、デビュー作!ではかなり読み応えあって面白い作品だと思います。
気になる方はぜひ。
あさはらたそかれ/電子書籍はこちら
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