大好きすぎるおススメBL漫画特選!再会してまた惹かれあう同級生BLがアツイ!
今回は大好きなBL漫画作家・夏名イサクさんの作品「いかさまメモリ 1巻/2巻」の感想です。これが本当に大好きで、思春期だからこそ受け入れられなかった気持ち、そして再会してまた動き出す気持ちがよく表現されているなぁと。大人になったからこそ、前へ進める関係もあるのだろうなと思える作品だとお思います。
夏目イサク いかさまメモリ/コミックス情報
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オススメ度 ★★★★★
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大手おもちゃ会社に勤める中野は、新しく取引することになった下請けメーカーで高校の頃の親友・津田と再会する。実は卒業間際に弾みで寝て彼への思いに気づき、直後に彼女を作った津田を避けていた中野。だがそれはもう十年も前のこと。平気なつもりで共に企画を進めるけれど……? シェリプラス発のコミックス第2弾!! デリカシーはないのにどうにも憎めない津田と、かつての痛みを忘れられず、頑なに心を閉ざす中野。今度こそ二人の仲は恋になる……? おもちゃ業界が舞台の、十年目の再会ラブv
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夏目イサクスキーさんなのですが、その中でもこの作品は大大大好きで何度も何度も読んでいます。
夏目イサクさんはどれも好きだけれど特にこの作品とどうしようもないけれどが大好きです。同じくらい何度も読み返しています。
黒川×島野くんも好きだけれど私はその中に収録されている短編シリーズが好き。これは・・・好きすぎて初めて同人誌を購入しました。(n´ω`n)同人誌購入したのは後にも先にもこれ一冊。ちょっとお高めですが購入して良かったです・・・。同人誌って通販でもできるのね!とその時初めて知りました(笑)
登場人物と設定背景
津田(攻)おもちゃメーカーの下請け会社に勤める。おもちゃを作ることが好き。
中野(受) 大手おもちゃメーカーに勤めるエリート。
設定背景
二人は高校の同級生。高校3年生の時に津田からキスをされてその先に進もうとするも失敗。その後津田は彼女を作ってしまい疎遠に。。。この事が中野にとっては思い出したくもない過去となっているが・・・。10年を経て再会。おもちゃメーカーと下請けメーカーで一緒に仕事をすることになる。
いかさまメモリの好きなところ(推しポイント)
10年越しの成就
やっぱり同級生モノでこういった高校生➡大人、とか中学生➡大人とか大好きです。あの時はわからなかったけれど大人になった今なら理解できる感情っていうのがあると思うのですよね。「あの時はあれが正しいと思ってた」でも今なら違う選択をするとか、そういう大人になったからこそ分かり合えるというか、気持ちをきちんと通わせる事が出来るという点が私は好き。
もちろん、高校生からとか中学生からずっと!というのも大好物なのですが、再会して気持ちが蘇ってくるパターンも大好き。
今回の【いかさまメモリ】は後者の方。
忘れたい相手と再会して、嫌だ嫌だと思っていても結局拗らせた感情はまた戻ってきてしまうのですよね。いくら否定してもどんどん感情は育ってしまってもどかしいなというのがすごく読み取れる作品ではないでしょうか。
↑の感情というのは中野の方で、津田はその正反対。
中野に再会したことが嬉しくてうれしくて仕方がない。もうとにかく中野のことが知りたい、一緒にいたいオーラが半端なくてこういう正反対な2人のやり取りも見どころだと思います。
これもね・・・津田と中野の高校生の時の立場というか、感情の違いで10年後再会した時の気持ちが変わっているのですよね。そもそも、高校生の時にはじめに手をだしたのは津田の方。そして急に「彼女ができた」と言って距離を置いたのも津田の方だったんです。だから中野はその時にずいぶん傷ついたのですよね。
中野は高校生の時も津田に好意があったと思うんです。もちろん津田も好意があったのですが。この好意の伝え方がうまくなかったというか(;'∀')気持ちを伝えるのより先に行動に出てしまったという若い子ならではのあるある。
そしてその後、津田が彼女を作ったのにもわけがあったのですが・・・そういうのもねうまく伝わらなくてこの行動が2人に大きな溝を作ってしまったんですね。
再開してからもなかなかそういったトラウマが消えてくれなくて、津田を信じることができなくてもどかしい展開は続くのですが中野が気持ちを伝える場面はすごく感情移入してしまってぐっとくるのでここはぜひ楽しんでもらいたいポイント。
とにかく冒頭の再会した時の中野からは想像もつかないくらいかわいらしくなっていく姿も必見!本当に最後は中野がかわいくてかわいくて仕方ないです。
こういう演出が夏目イサクさんはお上手なんですよね・・・。ほんと受の子がツンデレだろうがなんだろうが最後には可愛らしく思えちゃう💛
2人をつなぐおもちゃ
二人ともおもちゃメーカーに勤めているのですが、(大企業と下請け)おもちゃって2人にとってもとても大事なアイテムなんですよね。高校生の時のエピなどを読むとわかるのですが・・・津田がおもちゃメーカーに勤めるといのはかなり納得。ですがまさか中野まで!?!?という感じです。
少なからず津田と高校生の時に仲良くなったから中野はこの仕事を選んだんだと思うと可愛らしいなぁと思うのですよね。だって、、、忘れたい過去だ、トラウマだと言っていたのに津田との共通点である「おもちゃ」に関係する仕事を選んでいるのですからね。
そして再会してから一緒に仕事をする2人。一緒に共同作業しているというのがね・・・素敵な設定だなぁなんて思いました。
ストーリーは王道ですっきりしている
ここも推しポイント!いかさまメモリはきっとBL初心者でも気に入るような内容だと思います。エロは少な目、ストーリーもわかりやすい。歪みもない!ビシっと2人に焦点が当たってて、徐々に近づいていく感じが読みながらすごくわかる内容になっていると思います。
再会してからと10年前の出来事がうまくリンクしててどうして蟠りができているのかなどもはっきりしているのもいいですね。時々わかりづらい展開だったり内容だったりする作品はあるのですが、夏目イサクさんの作品はストーリーがスッキリしていると思います。スッキリしているのにきちっと感情移入もできてぐっとくる場面があって・・・こういうのは絵柄とのマッチだと思うのですが本当に絵柄・ストーリーともにおススメ!
いかさまメモリの答え合わせ
ちぐはぐした2人の行動や記憶・感情が10年越しでバッチリつながるというのがなんとも感慨深い作品です。
高校時代の時の記憶は津田視点、中野視点両方入ってきますのでここら辺はどちらにも感情移入できるんですよね。私が2人の立場にたってもきっと同じように思ってしまうかもしれないと思います。
中野は自分だけが津田にそんな感情を持ってしまったと悔やみ、津田は中野に笑ってほしいからもう傷つけないと誓って彼女をつくり・・・お互いにあの時気持ちを口にさえすればこんな10年の空白などなかったかもしれないのに若さゆえですね。
自分で自己完結しているのがなんとも切なかったです。特に・・・・中野のセリフがズシリ。
「あの時本心を隠したのは何も知らなかったからだ」
「言ったってどうにもならないと思ったからだ」
そしてだけど今なら?そう思って気持ちを口にするのですよね。やっとです・・・10年越しでやっと口にした言葉(´;ω;`)
「・・・おれはお前が好きだ」
このあとの津田の「うん」がむちゃくちゃ好きなんですよね。。。2人のカットと返事最高です。
そして中野が思うんです。
好きだよ 忘れることなんかできなかった
毎日誰かと会えると思っただけで
幸せだったのなんてあの頃だけだったんだ
1巻ではね、忘れてた、恨んでたと言ってたのにね。本当は忘れることなんかできなかったと認めているのがもうキュンキュンメーターMAXですワ。
そして中野も思っているけれど・・・再会して気持ちを確かめ合って身体もつなげた2人ですが、10年なんてあっという間でやっとあの時の続きを今しているという感じが読み取れてなんてこの2人はほんと昔からお互いが大好きだったんだなと。そう思うと余計になぜ高校生の時に一言どちらでもいいから「好きだ」と口にできなかったのだろう?と思わずにはいられませんでした。。。
でも津田もね再会した時に考えていたけれど、高校生の時は男の子にそういう感情を持つことを受け入れる事がまだできなかったのですよね。大人になって今ならその気持ちを受け入れられるし伝えられるのにというのが今回のストーリーだったかなと思います。
おれ ほんっとにまたお前に会えてよかった
この2人は本当にこの言葉につきる!!!!
あの1巻冒頭で眉毛が上がってて中野がね・・・もう下がりっぱなしといいますか。描き下ろしまでキュンキュンでこの2人はほんと再会して良かったと思いました(´;ω;`)
夏目イサクさんの絵柄が最高に好き!
ちょっとだけストーリーと関係のない話を。。。
私がBL漫画にはまったきっかけ。ハイ、夏目イサクさんの漫画を読んでからです。
もともと漫画は大好きだったのですが、初めてBLなるものを知ったのはファインダーシリーズだったと思うんです。まだその頃、エロにさほど耐性がなくてですね・・・(ずいぶんな大人でしたのに(笑))ちょっとドキドキしながら読んだ記憶があります。その後、 暴君様をちょろっと読み・・・そしてイサクさんにたどりつきました。もうね・・・絵柄にズキュン!
そしてストーリーもなんていうんでしょ・・・夏目イサクさんの作品って嫌な感情が一切出てこないんですよね。嫌な奴が出てこないと言いますか!邪魔する奴がいないと言いますか・・・・。だから読後感がすっごくいいしそれで一気にハマってしまいまして(n´ω`n)もちろん、このいかさまメモリも読んで何度も何度も中野にキュンキュンしてそれはもう大変でした(笑)
何が言いたいかっていうと、かなりハマる作家さんだということが言いたいです(n´ω`n)夏目イサクさんが居なかったら・・・・ヨネダコウさんの作品も読む機会なかったかもしれない・・・そのくらい私にとっては大事な(笑)作家さんです。
Conclusion
2巻あるとやはりストーリーが短編より濃くなるので面白いです。うまく高校生の時の気持ちと今の気持ちとがリンクしてあって、感情移入もしやすいしどちらの立場でも読めるというのがこの作品のいいところかなと思います。とにかく中野が最後かわいくて。。。1巻ではちょっとクセのある感じなのかな?と思ったけれど津田に心開けない理由もわかるしうまくキャラ設定や背景が描かれててわかりやすく読みやすい作品だと思います♪
太鼓判!なおススメ作品ですので未読の方はぜひ。
津田×中野以外に、佐伯さん×康平(大学生)のストーリーも収録されていますが、佐伯さん×康平も面白いです。できれば・・・津田×中野がもっと読みたかったですが描き下ろしで幸せな2人が最後出てきますのでそれで大満足!
BLを読み始めると歪みモノとかもたまに読む機会あるけれど、やはり私はこういうキレイめなスッキリした作品が好きだなぁと読み返すと改めて思います。とういいますか・・・・夏目イサクさんが好きすぎます(n´ω`n)