Cannaで連載をしていた作品です。連載時に読んだ時は絵柄が好みじゃなく最初の1話はぱらぱら読みだったのを思い出します。それが回を重ねるごとにカズくんの淡く切ない恋に感情移入し、毎回楽しみな作品になりました。
とってもピュアラブ。エロは一切ないのでBL初心者さんにも安心して読める1冊ではないかと思います。
おかえりオーレオール 作品情報
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好きになった瞬間から、幼馴染みじゃいられなくなった――。
明るく社交的なカズと、地味で真面目なモトは、幼い頃からの幼馴染みで親友同士。
中学にあがり仲良くするグループが自然と分かれても互いが一番の良き理解者だった。しかし、中学2年になったカズは、モトを友達以上に意識しだしてしまう。
この感情はきっと勘違いだと必死にごまかすものの、次第にその気持ちが本物であることに気付いてしまい……。
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[voice icon="/wp-content/uploads/2016/12/bat37.png" name="藤雪" type="l"]イメージ・ジャンル・テイスト
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おかえりオーレオールの感想は以下より。ネタバレ含みます。
この作品のどんなところが純愛・一途なBL漫画だと思ったか
モトくんの18歳の誕生日から急に中学の入学式へと時間軸が戻ります。きちんと冒頭に繋がるラストになっているので冒頭の18歳の誕生日というのは覚えておいた方がイイです(*^_^*)
この作品はとっても長い時間軸でお話が進んでいくんです。
幼なじみだからこそのストーリーだなぁと思うのもそこなんですよね。
二人には二人だけの時間があって、二人だけの思い出もある。
でも成長していくと、周りに人が増え変わるモノもたくさんあるわけです。そういうのが手に取るようにわかる作品だったなぁと思います。
成長ってそういうものですよね。だからこの二人が変化を受け入れる過程がとても魅力的で好きだなぁと思います。
カズくんが恋愛感情を自覚するとき
最初に相手に対し恋愛感情を持つのはカズくん。カズくんは金髪くんのほうですね。
カズくんのモトくんへの気持ちを自覚するところが本当に思春期だからこそ!と思える展開で見せ方がお上手だなぁと思いました。
幼なじみBLだと、どちらかが最初から好き、もしくは両片想い展開が多いのですが、この作品は冒頭はどちらも恋愛感情はもってないんですよね。
あまりに近くて気づかなかったというのもあるかも知れませんが。
ふと見たモトくんに心奪われるカズくん・・・そこから徐々にカズくんの気持ちが変化していきます。
そんな中、モトくんに彼女ができてしまうんです。そこから二人の関係もガラリとかわっていくことになります。
これがちょっと切なかった・・・。
同じ思春期真っ只中の二人。一人は恋心に苦しみ、一人は浮かれ・・・その対比も面白いなぁと思いました。
いつか絶対諦めるから
この作品がとても好きだなぁと思うのは、恋心を自覚したカズくんがグイグイくる展開じゃないんですよね。
「ごめんモト 好きになんかなって」
「気持ち悪いと思うかもしれないけど 」
「もう話しかけたりもしないから いつか絶対諦めるから」
苦しんで出した答えが「絶対諦めるから」なんですよね。とても切なくなりました。
でもそれを優しく包み込むようなモトくん。0が100かじゃなくって一緒に考えたいと。これはね二人が幼なじみだからですよね。
一緒にた時間が長いから、0か100かで決めるのではなく寄り添える道を探すコトができるんだろうなぁと思いました。
モトくんの気持ちの変化
カズくんとモトくんは結局一緒の高校へ進学します。
高校に入り、中学の時から付き合ってた彼女を別れた(フラれた)モトくん。
そして、ちょっとずつ二人の周りの環境が変わっていきます。
モトくんが知らない友達が増え、自分の知らないカズくんを目の当たりにしもやっとしてしまうんですね。
独占欲とか、そういうのは友達でもあるとは思うけれど、成長して落ち着いたカズくんにドキドキしてしまうところとか・・・一緒になってドキドキしてしまいました。
カズくんの我慢勝ちかなって思います(*^_^*)
中学からの色々な出来事があって成長を受け入れるコトで前に進んでいく姿がとても好きだなぁと思ったりもしました。
モトくんの気持ちの変化が主で描かれていると思うのですが、じっと自分の気持ちを押し殺し、それでも友達として近くにいようとしているカズくんにとっても感情移入しちゃう作品じゃないかなって思います。
気持ちを押しつけず、何も望まず・・・それでも好きでいるカズくんの気持ちはまさにピュアラブ・一途愛ですよね♪
最終話と冒頭は繋がっている
やっと最初の二人に戻ってくる最終話。ここからスタートなのだろうと思ったストーリー構成でした。
1話で「次の日曜日空いてる?」とカズくんが言った時、「空けてあるよ」とどうして言ったのか・・・なんだかすごく練られてセリフが考えられていたのだなぁと思いました。
「空いてるよ」じゃないんです。「空けてあるよ」と。二人の大事な時間のために時間を作ってあるよ、っていう意味なのだろうなぁと最終話を読んで思いました。もうこのときにはモトくんの気持ちが決まっていたのでしょうね。
最後はずっとずっと我慢して「いつか絶対諦めるから」と自分の気持ちを口にしなくなったカズくんの気持ちが痛いほど伝わってきてじわりとします(T^T)
今までの流れがあったからこそ、このカズくんの表情とかにぎゅ~~~~ってなってしまいましたヨ。
カズくんの手をひいていくモトくんとか、曇った空が晴れていくようですごく素敵だと思いました。
そしてストーリーは2年後に一気に飛びます。
2年後の二人がどんな感じなのかは、是非読んで確かめてみて欲しいと思います(*^_^*)
おかえりオーレオール感想まとめ
エロがないからこそ!の展開はお見事でした。
とても二人の心の動きというかそういうものが伝わってきて、高津さんの作品がとても好きになってしまいました。
最後、本当にカズくんにヨカッタねと言ってあげたくなるような・・・そんな作品。
スッキリとまとまっていて、とても読みやすく伝えたいこともストレートに伝わってくると思います。
初心者さんにも面白く読んでもらえると思うので気になった人は是非!
エロなしで、エロ重視さんには物足りないというか不向きな作品ではあるのですがストーリー重視さんには一度読んで見て欲しい作品です。
そして、一途・ピュアラブ大好き!な人にも是非♪
電子配信はまだ始まっていないので電子派さんはもう少し読めるのは先になりそうですが、また配信日がわかれば情報を載せようと思います。
オススメ作品です♪
おかえりオーレオール/電子書籍情報
Renta!先行配信。4/18~順次配信開始。